【郡山市ファミサポ】子育て経験を誰かの力に。「まかせて会員」という新しい社会とのつながり方

子育て経験を、誰かの力に。郡山市ファミサポ「まかせて会員」にインタビューしました!
「子どもが少し大きくなって、自分の時間ができてきた」
「そろそろ何か始めてみたい」
「誰かの役に立てることをしてみたい」
でも、いきなり決まった曜日・時間で働くのはちょっと難しい。
そんな子育て中の方に、ぜひ知ってほしい活動があります。
それが、**郡山市ファミリー・サポート・センター(ファミサポ)の「まかせて会員」**です。
ファミサポというと、「子どもを預かってもらうためのもの」というイメージを持っている方も多いかもしれません。
でも実は、子育てを手伝ってほしい人だけでなく、地域の子育てをお手伝いする側として参加することもできます。
今回は、実際に郡山市で「まかせて会員」として活動しているUさんにお話を伺いました。
子育て経験を活かしながら、無理のない範囲で誰かの役に立つ。
そして、有償ボランティアとして謝礼を受け取りながら、家庭以外の人や地域、社会とつながっていく。
そんな「まかせて会員」という選択肢をご紹介します。
そもそもファミサポの「まかせて会員」って?
ファミリー・サポート・センター、通称「ファミサポ」は、
「子育てを手伝ってほしい人」と
「子育てをお手伝いしたい人」
を地域の中でつなぐ仕組みです。
Uさんによると、実際の活動では、
幼稚園や小学校へのお迎え
習い事への送迎
保護者が仕事へ行った後、学校へ行くまでの朝の預かり
自宅などでの一時的な預かり
ファミサポの研修時の託児
など、さまざまなサポートがあるそうです。
特に多いと感じるのは、幼稚園や小学校から習い事などへの送迎だといいます。
3人の子育て。一番忙しかったのは「幼・小・中」が重なった頃
Uさんには、27歳、24歳、17歳の3人のお子さんがいます。
一番子育てが忙しかったのは、末っ子が幼稚園、真ん中のお子さんが小学生、長男が中学生だった頃。
「行く場所が全部違うので、その頃から3、4年くらいが一番バタバタしていました。幼・小・中から、今度は小・中・高になって(笑)」
3人の子どもがそれぞれ違う場所へ通う毎日。
まさに、子育ての一番忙しい時期を経験してきたUさんです。
そんなUさんが、ファミサポを知ったのも子育て中でした。
「まかせて会員」を知ったのは、幼稚園のお迎え
Uさんがファミサポの「まかせて会員」を知ったきっかけは、3人目のお子さんが通っていた幼稚園でした。
ファミサポのまかせて会員さんが幼稚園へお迎えに来て、その後の送迎をしている姿を見かけたこと。
さらに、友人にもまかせて会員として活動している方がいたことから、
「こういう仕組みがあるんだ」
と知ったそうです。
ただ、最初から「子どもを預かる側になりたい」と考えていたわけではありませんでした。
むしろ最初は、自分が助けてもらう側になりたいと考えていたといいます。
最初は「お願いしたい側」だった
当時、Uさんのお子さんは支援学級への進学を考えていました。
場合によっては学区内ではない小学校へ通う可能性もあり、
「自分が迎えに行けない日に、学校から自宅まで送ってもらえたら」
と考えていたそうです。
毎日お願いするわけではない。
でも、必要な時だけお願いしたい。
そんな自分の家庭に合った仕組みとして、ファミサポの利用を考えました。
そこで「お願い会員」になろうと登録したところ、お願いする側と、まかせてもらう側の両方を担う「両方会員」になれることを知ります。
「だったら両方にしようかな、という感じで登録しました」
これが、Uさんが「まかせて会員」として活動するようになったきっかけでした。
自分も助けてもらう。そして、できる時には誰かを助ける
このお話を聞いて、しゅふコミがとても素敵だなと思ったのが、この関係です。
ずっと助ける側でいなくてもいい。
自分が困っている時には誰かにお願いする。
自分に余裕がある時には、今度は誰かのお子さんを預かったり、送迎したりする。
「助ける人」と「助けてもらう人」が完全に分かれているわけではありません。
子育て中だからこそ、
「自分も助けてもらいながら、できる時には誰かを助ける」
という地域の関係をつくることができます。
よそのお子さんを預かる。不安はなかった?
とはいえ、自分の子どもとは違います。
「よそのお子さんを預かるって、ちょっと不安……」
そう感じる方もいると思います。
Uさん自身も、お子さんを預かったり送迎したりする中で、
「その家庭のルールはどうなんだろう?」
と考えたことはあったそうです。
ただ、実際にサポートが始まる前には、きちんと面談があります。
その場で、家庭で大切にしていることや、預かる際の考え方などについて話をすることができます。
そして大きいのが、当事者同士だけで話を進めるわけではないこと。
ファミリー・サポート・センターが間に入り、第三者がいる状態で事前に話ができます。
「面談の時にいろいろお話ができます。ファミリー・サポート・センターの方も入ってくれるので、そこまで不安はなかったかなと思います」
初めての方にとっても、これは大きな安心材料になりそうです。
1回1時間程度の送迎からできることも
Uさんが経験した送迎のサポートでは、小学校などへ迎えに行き、習い事まで送るという活動もありました。
距離なども考慮してマッチングされるため、送迎だけなら1回1時間程度のことが多かったそうです。
一方で、
学校へ迎えに行く
↓
自宅で習い事の時間まで一緒に待つ
↓
習い事へ送る
というケースでは、2時間程度になることも。
依頼内容によって活動時間は変わります。
Uさん自身も、送迎を担当していた時期には、毎週決まった曜日に小学校へ迎えに行き、習い事まで送るという活動をしていました。
現在は送迎のサポートには入っておらず、月に1回程度、ファミサポを利用する方の研修時の託児などを担当しています。
さらにサブリーダーとして、研修や活動内容を考える会議にも参加しています。
「家庭と両立しやすい」と感じる理由
ここは、子育て中の方にはとても気になるところだと思います。
「まかせて会員を始めたら、依頼を断れなくなるんじゃない?」
「子どもが熱を出したらどうするの?」
Uさんに聞くと、
「両立はしやすいですね」
と話してくれました。
その理由は、自分の予定を変えてまで無理に活動するものではないから。
「この曜日はできません」
「土日は家族がいるので難しいです」
「この日ならできます」
といった、自分や家族の都合を伝えることができます。
ファミサポ側からも「無理のないように」と伝えられているそうです。
車がなくても。運転に自信がなくても。
「ファミサポって送迎が多いなら、車を運転できないと無理なのでは?」
そんな疑問も聞いてみました。
でも、必ずしもそうではないそうです。
歩いて対応できる範囲で活動することもできます。
「運転に自信がない」という事情も考慮してもらえるとのこと。
さらに福島の冬なら、
「雪道の運転には自信がない」
ということもありますよね。
そんな時にまで無理をして活動する必要はありません。
できないことは、できないと伝えていい。
この「無理をしなくていい」というところは、一般的な仕事との大きな違いかもしれません。
自分の子どもが熱を出したら?ファミサポが間に入ってくれる
子育て中なら、予定通りにいかないこともあります。
当日になって、自分の子どもが発熱することだってあります。
そんな時はどうするのでしょうか。
Uさんに聞くと、まずファミリー・サポート・センターへ連絡するとのこと。
センターが間に入ってくれます。
お願いする側にも、まかせて会員にも家庭や事情があり、対応できない場合があることをあらかじめ伝えてくれているそうです。
これは、とても大きなポイントだと思いました。
「一度引き受けたら絶対に行かなくちゃ」
という心理的な負担が少ない。
もちろん子どもを預かる以上、責任はあります。
でも、自分や自分の家族を犠牲にしてまでやらなくていい。
だから、子育て中でも参加しやすいのだと思います。
「働いている」というより、ボランティアの気持ちが強い
ファミサポのまかせて会員は、活動に対して謝礼を受け取る有償ボランティアです。
そこでUさんに、
「働いているという感覚はありますか?」
と聞いてみました。
「私はそこまで働いているという感覚はないです。どちらかというと、ボランティアという気持ちの方が強いかもしれません」
ただ、活動の頻度によっては感じ方も違うのでは、とUさん。
子育てが終わった方や、時間に融通が利き、たくさんのサポートに入っている方もいるそうです。
そうした方なら「働いている」に近い感覚になるかもしれないとのことでした。
「働く」ほどハードルは高くない。でも、無償でもない
今回のインタビューで、しゅふコミとして特にお伝えしたいのがここです。
子育てが少し落ち着いて、
「何かしたいな」
と思っても、
「じゃあパートを始めよう」
「毎週○曜日の○時から働こう」
というところまで、一気に進めない方もいると思います。
ファミサポのまかせて会員は、一般的な仕事とは違います。
でも、完全な無償ボランティアでもありません。
自分のできる範囲で活動し、誰かの役に立って、その活動に対して謝礼をいただく。
「働く」よりも少しハードルが低く、
「ボランティア」よりも少し仕事に近い。
子育て中の女性が家庭以外の場所へ一歩踏み出す時の、ちょうど中間にあるような社会との関わり方なのかもしれません。
自分の子育て経験が役に立ち、自分の世界も広がる
Uさんに、
「子育て経験が誰かの役に立つことをどう感じますか?」
と聞くと、別の魅力も教えてくれました。
今は核家族も多く、自分の子ども以外の子どもとじっくり話をする機会は、それほど多くありません。
ファミサポでは、自分の子どもとは違う年代の子どもたちと接することができます。
「今の子たちはこういうものが好きなんだとか、こういう歌が流行っているんだとか、いろいろ話を聞けるのが楽しいです」
例えば、自分は男の子しか育てていなければ、女の子と関わること自体が新しい経験になることもあります。
自分の子育て経験を誰かのために活かすだけではなく、自分自身の経験や世界も広がっていく。
それもファミサポの面白さなのだそうです。
どんな人が「まかせて会員」に向いている?
Uさんに聞いてみると、必ずしも「子育て経験がある人」である必要はないとのこと。
大切なのは、
地域にいる子どもたちを大切に思えること。
「地域の子どもを、地域で育てていきたい」
そんな気持ちがある方。
そして、子どもたちの話を聞いたり、
「今の子はこんなことを考えているんだ」
「こんなものが流行っているんだ」
と楽しめる方には、とても向いているのではないかと話してくれました。
「地域と関わりたい」という方にもおすすめだそうです。
「自分も助けてもらいながら、できる時には誰かを助ける」
今回Uさんのお話を聞いて、ファミサポは単なる「子どもの預かりサービス」ではないのだと感じました。
子育てをしている人が、
助けてもらう側にもなれる。
そして、
余裕がある時には助ける側にもなれる。
例えば、自分の子どもが小学校に上がって、少しだけ時間に余裕ができた時。
「もう一人くらいなら、一緒に家で見られるかもしれない」
「学校から習い事までなら送ってあげられるかもしれない」
そんな小さなところから始めることができます。
子育てをしながら、誰かの役に立つ。
家庭以外の人と関わる。
地域とつながる。
そして、有償ボランティアとして謝礼をいただく。
これは、子育て経験を活かした一つの社会参加の形だと思います。
子育てが少し落ち着いたら、「まかせて会員」という選択肢も
子育てしてきた時間は、「仕事をしていなかった時間」だけではありません。
子どもの安全を見る。
送迎する。
時間を管理する。
話を聞く。
子どもの気持ちを考える。
急な予定変更に対応する。
私たちは子育ての中で、本当にたくさんの経験を積んでいます。
その経験を、自分の家庭だけで終わらせず、地域の誰かのために活かすこともできます。
そして何より、
無理をしなくていい。
自分の家庭を一番にしながら、できる時にできることをする。
「仕事を始めるのはまだ少しハードルが高いけれど、何か始めてみたい」
「子育て経験を活かしてみたい」
「地域や社会ともう少しつながりたい」
そんな方は、ファミサポの「まかせて会員」という選択肢を知ってみてはいかがでしょうか。
最初から「まかせる側」だけになる必要もありません。
自分も助けてもらいながら、できる時には誰かを助ける。
「お願い会員」と「まかせて会員」の両方に登録するという方法もあります。
子育てが少し落ち着いた時の、新しい一歩。
あなたがこれまで積み重ねてきた子育て経験を、地域で必要としている親子がいるかもしれません。
ファミサポについて詳しく知りたい方へ
「まかせて会員について、もう少し詳しく知りたい」
「登録するにはどうしたらいいの?」
「どんな活動があるの?」
▼ 詳しくは、郡山市ファミリー・サポート・センターInstagramを見てね!
https://www.instagram.com/famisapokoriyama?stkn=MXZrbTBwMjNoZXkycQ==
まかせて会員の活動やファミサポについての情報を知ることができます。
しゅふコミは、子育て中の皆さんの「ちょっとやってみたい」を応援しています。
